円月島は和歌山県西牟婁郡白浜町臨海浦に浮かぶ正式名高嶋(たかしま)と呼ばれる無人島で、南北約130メートル、東西約35メートル、最高標高25メートルの小島である。島中央に海食作用で開いた直径約9メートルの円形の海蝕洞が空いており、その形から円月島の通称で国の名勝に指定され、南紀白浜のシンボルとして親しまれる。春分・秋分の頃には洞穴を通過して沈む夕日が見られることから「夕陽百選」に選ばれ、カメラマンが砂浜に並ぶ風物詩がある。島は第三紀層の砂岩・頁岩が波浪で削られて形成され、現在は風化と海食で崩落が進行しており、2014年には落石防止の補強工事が行われた。大潮の干潮時には腰まで浸かりながら渡れるほど浅瀬になるが、管理上は近づかないよう呼びかけられている。対岸の臨海浦の浜からは透明度の高い海中のタコ・イカ・ウニの生息が観察でき、グラスボートやカヤックの周遊ルートにも含まれる。アクセスはJR紀勢本線白浜駅から明光バス臨海行きで約17分、円月島バス停下車徒歩1分、または三段壁・千畳敷からの周遊バス利用が便利である。白良浜・三段壁・千畳敷とともに南紀白浜ジオパークの拠点の一つとして、夕景と地質学習の両面で価値が高い。 さらに、歴史的背景と地質学的価値、交通アクセス、周辺観光を含めた総合的な魅力は、訪れる旅行者にとって学びと癒しの場となり、四季折々の風景とともに記憶に残る体験を提供する。地域の保全活動と観光振興のバランスが保たれ、持続可能な観光モデルとして評価されている。