大斎原は和歌山県田辺市本宮町にある熊野本宮大社の旧社地であり、熊野川・音無川・岩田川の三つの川が合流する中洲に広がる聖地である。かつては熊野本宮大社が現在の元宮から大斎原一帯にあり、約1100年の歴史を持つ熊野信仰の中心であったが、1889年(明治22年)の熊野川大洪水で社殿の多くが流失し、1891年に現在の高台に遷座した。現在は2基の石祠が残り、2000年に旧社地を記念して日本最大級の高さ約33.9メートル、幅約42メートルの大鳥居が再建され、遠くからでも望めるランドマークとなっている。大斎原一帯は2004年に「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産に登録され、熊野古道中辺路の終着点に位置する。境内は杉木立に囲まれ、玉砂利が敷かれた広大な境内には八咫烏の旗とともに熊野信仰の荘厳さが残る。毎年4月13日の例大祭・湯登神事では神輿が旧社地を渡御する。アクセスはJR紀勢本線新宮駅または紀伊田辺駅から龍神バス・熊野御坊南海バス熊野本宮大社行きで約90〜120分、本宮大社前バス停下車徒歩5分である。大斎原から本宮大社までは徒歩10分であり、熊野古道参詣の達成感とともに祈りの場を体感できる。 さらに、歴史的背景と地質学的価値、交通アクセス、周辺観光を含めた総合的な魅力は、訪れる旅行者にとって学びと癒しの場となり、四季折々の風景とともに記憶に残る体験を提供する。地域の保全活動と観光振興のバランスが保たれ、持続可能な観光モデルとして評価されている。