首里城と周辺のグスクは琉球王国450年の政治・外交・文化の中心地で、14世紀末に築かれたと伝わる丘陵上の城郭を起点に、1429年尚巴志が三山を統一して以降、琉球国の王城として栄えた。城は風水を意識して龍潭池を抱え、正殿は二重三重の欄干、赤瓦と龍柱、唐破風と琉球石灰岩の石垣が混在する独特の建築で、中国と日本と東南アジアの影響が溶け合う。1945年沖縄戦で旧日本軍司令部が置かれたことで米軍の猛攻を受け全焼、戦後は琉球大学が置かれた。1986年閣議決定で国営沖縄記念公園として整備が決まり、1992年正殿を含む復元が完了し開園、2000年には正殿は含まないが石垣や遺構部分が「琉球王国のグスク及び関連遺産群」としてユネスコ世界遺産に登録された。2019年10月31日未明の火災で正殿・北殿・南殿を含む6棟が焼失し、日本中に衝撃を与えたが、国と県による復元工事が進み、2026年秋に正殿完成予定で、現在は復元現場を見学できる限定公開が人気。巡り方としては那覇ゆいレール首里駅から徒歩15分、守礼門から歓会門、瑞泉門、漏刻門を経て正殿へ登る石畳が王朝の儀礼空間を体感させる。隣接する玉陵や識名園、勝連城・中城城・今帰仁城など本島のグスクを回ると、三山時代の抗争と尚氏王統の海洋ネットワークが見える。冬の夜間のライトアップや11月の首里城祭の古式行列も見どころだ。